歯磨き剤

歯磨き剤の基本成分は、主成分である「研磨剤」と「発泡剤」、そして保湿剤や結合材など。
そのほかにフッ素を始めとする「薬用成分」が加えられることがあります。
基本成分のみの歯磨剤は化粧品歯磨剤(しまざい)に、基本成分の他に薬用成分が含まれている歯磨剤は医薬部外品歯磨剤に分類されます(薬事法第2条)。

適量はマッチ棒の先程度です。

◇基本成分
研磨剤
リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム 等

発泡剤
ラウロイルサルコシンソーダ、ラウリル硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル 等

保湿剤
ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール 等

結合材
アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース 等


◇薬効成分
フッ素
歯の再石灰化(修復)に役立ちます。
エナメル質が強くなり虫歯の予防効果があります。
歯垢を抑える効果もあります。

ビタミンE
歯茎の血行をよくして、老化を防ぎ、色をきれいにする働きがあります。
歯周病の予防にも役立ちます。

ハイドロキシアパタイト
歯の主要成分です。
唾液に含まれるミネラル成分と反応して、歯の再石灰化を促します。
歯垢を落とす効果もあります

キシリトール
天然の甘味料です。ガムなどの甘みに使用されています。
歯の再石灰化を促進します。口臭予防にもなります。

デキストラナーゼ
歯垢分解酵素

クロルヘキシジン
殺菌、(歯肉炎予防効果)歯垢形成抑制作用

塩化ナトリウム
血液循環促進・収斂・浮腫抑制作用

塩化リゾチーム
消炎作用


◇その他注意点
実は、歯垢を除去する目的だけなら、歯磨き剤の有無で結果はあまり変わりません。とはいえ、薬効効果入りの歯磨き剤を使用することにより、付加的な効果が得られることがあります。

その一方、歯磨きを長い時間行いすぎれば、研磨剤により歯を過剰に研磨することになり、エナメル質が剥げ落ちて逆に虫歯になりやすい状態になることもあります。

歯磨き剤に含まれている芳香剤の効果で、爽快感を感じ、実際はブラッシングが不十分でも十分に清掃できたと判断してしまう場合があります。気をつけましょう。

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