シミ

いろいろな要因で顔や体にできた色素沈着の総称です。細かく分類すると20種類以上あると言われます。

◇メカニズム
シミの元であるメラニン色素は、本来肌を守るためのものです。

表皮の一番下にある、基底層の中のメラノサイトが、刺激をうけると活性化し、メラニン色素を作り出します。そのとき同時に作られた活性酸素が、皮膚を酸化させることで残ったメラニンが表皮近くで黒褐色になります。

肌のターンオーバーが正常に行われていれば、メラニン色素は薄くなって吸収されたり、表皮に上がり垢となって剥がれ落ちます。皮膚の代謝が落ちると排泄が追いつかずにに表皮に残ってそのまま沈着し、シミになるのです。

30代後半になるとメラノサイトの活性化が進み、作り出すメラニン色素の量も増えます。同時に角質の代謝は落ちてきます。老化とともにシミが目立ってくるのはこのためです。


◇原因
メラノサイトの刺激要因のうちもっとも影響が大きいのは、紫外線です。

他に乾燥、誤ったスキンケア、化粧品かぶれ、ニキビ跡、やけど、肌を擦ることによる刺激、皮膚の炎症、ホルモンの影響なども色素沈着につながります。

ストレスや偏食、睡眠不足も、活性酸素がメラニンを増加させる原因となります。


◇対策とケア
美白というとシミやクスミを取って肌を白くする化粧品と誤解されがちですが、「色素沈着を防いでシミをできにくくする」化粧品です。すでにあるシミを美白化粧品などで消すのはとても難しいことです。一番の美白ケアはやはり紫外線対策です。

メラニンの生成を抑える美容液を使うことは、浴びてしまった紫外線をシミに変えないためにはよいでしょう。美白成分が入ったパック、ターンオーバーのリズムを整えるマッサージも効果的です。

できてしまったシミには角質の代謝を助けてメラニン色素を排泄させるケアが必要です。AHAを配合した、ピーリング効果のある洗顔料を使うのが効果的です。角質を取り過ぎないように使う回数を調節してください。日焼けしやすくなる可能性があるので、出かけるときは日焼け止め効果のある乳液や下地をつけるようにしましょう。

美白化粧品はあまり即効性がないので、数ヶ月は使い続ける根気が必要です。

保湿によって肌本来の機能をアップさせることも忘れずに。肌のターンオーバーを促す成分が配合された基礎化粧品を活用しましょう。


◇美白成分について
美白成分は次いくつかのタイプに分けられます。

・メラニンの生成を抑える
それはさらに二つに分かれます。

チロシナーゼを抑える
チロシナーゼはメラニン色素の生成を促す酵素です。
アルブチン、カンゾウエキス、プラセンタエキス、ルシノール、エラグ酸、ビタミンCなど
毎日のスキンケアに取り入れたい成分です。

メラニン生成を促進する情報伝達物資質を抑える
情報伝達物質というのは、種々のサイトカインやホルモンを指します。
カモミラET、油溶性甘草エキスビタミンCなどがあります。

・メラニン色素の排泄を促す
レチノール など

・抗酸化作用でできたメラニンを還元する
ビタミンC・ビタミンC誘導体、ビタミンE、ポリフェノールを含む植物エキス(緑茶エキス、イチョウエキスなど)
これらはシミ、シワ、タルミなど肌老化全般に効果があります。

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